中部地方におけるM&Aを徹底解説!動向や事例・案件を探す方法は?

中部地方におけるM&A動向についてご存じですか。

中部ではトヨタ自動車をはじめとした製造業が盛んで、また、名古屋を中心にM&Aが活発化していることが特徴的です。

M&Aによって得られるメリットについて理解しましょう。

目次

  1. 中部地方の経済活動とM&Aの動向
  2. 中部地方のM&Aを行うメリットとデメリット
  3. 中部地方でM&Aを行う基本的な方法と流れ
  4. 中部地方のM&Aの成功事例
  5. 中部地方のM&Aの案件を探すには専門家のサポートを受けるのがおすすめ
  6. 中部地方のM&A仲介会社・相談先の選び方
  7. 中部地方でM&Aを成功させるためのポイントと注意点
  8. 中部地方でのM&AはM&A専門家のサポートで行おう

中部地方の経済活動とM&Aの動向

まずは中部地方の経済活動とM&Aの動向について解説します。

中部地方の経済活動

トヨタ自動車を中心に製造業が盛んな地域

中部地方は、世界的に有名なトヨタ自動車を中心に製造業が盛んな地域です。トヨタ自動車の自動車産業に関連して、自動車の部品や素材を取り扱う事業者・企業が数多く存在します。

車の他にもバイクや楽器など、さまざまな製造業が行われています。

中部地方は大阪と東京の間に位置することから、交通の便の良さも魅力的といえます。

中部地方のM&Aの動向

名古屋を中心にM&Aは増加傾向

中部地方は、名古屋を中心にM&Aが盛んにおこなわれています。理由としては以下のとおりです。

  • 後継者問題解決のためのM&A
  • 立地の良さを生かしたM&A

中部地方では、全体的に経営者の高齢化による後継者問題が多発しています。それに伴いM&Aで後継者を見つけるためのM&A動向が頻繁に見られています。

先述した通り、中部地方は大阪と東京の間に位置するその利便性の良さを活かしたM&Aが頻繁に見られています。例として、名古屋の企業が東京や大阪の企業を買収するといった動向です。

中部地方のM&A動向の特色は上記のとおりですが、やはり企業を大きくする・大企業のブランド力を獲得するといった、一般的なM&Aのメリットを求めてM&Aを実施する企業も数多く存在します。

中部地方のM&Aを行うメリットとデメリット

中部地方のM&Aを行うメリットとデメリットについて解説します。

売却側企業

メリット

  • 後継者問題の解決
  • 従業員の雇用確保
  • 売却利益の獲得
  • 大手企業のブランド力獲得

売り手側のメリットは、上記のとおりです。

まずは後継者問題の解決がメリットとして挙げられます。M&A仲介会社やマッチングサイトなどの支援によって、企業の新たな後継者を見つけ出すことが可能です。

後継者問題の解決ができれば、従業員の雇用確保にも繋がります。大手企業に買収されて企業が存続する場合は、その企業の雇用を用いることになるため、場合によっては現状よりも良い雇用を獲得できる可能性があります。

企業もしくは事業を売却することで、譲渡利益を獲得できます。その利益を用いて新たな事業を始めたり、経営者引退後の生活資金として活用したりできます。

大手企業に買収されることで、その企業のブランド力が自社に付与されます。ブランド力を活かして新たな顧客を獲得したり、求職者を募集したりできます。

デメリット

  • 理想の売却相手が見つからない可能性
  • 取引先との関係悪化の可能性

売り手側のデメリットは、上記のとおりです。

M&Aは自社の企業価値や業界全体の動向、時期などによって適切な売却先が見つからない可能性があります。仲介会社の支援のもと、適切な売却時期に向けたM&A動向・準備を確立させておきましょう。

大手企業の傘下に入る場合、取引先との契約内容が変更になるケースがあります。従来よりも契約内容が悪くなると取引先との関係が悪化する可能性があるため、あらかじめ取引先との調整・話し合いなどをしておきましょう。

買収側企業

メリット

  • 事業規模の拡大
  • シナジー効果への期待
  • 新事業への参入

買い手側のメリットは、上記のとおりです。

買収した企業の施設・設備・機械・車両などを獲得できるため、純粋な事業規模の強化が図れるといったメリットがあります。遠方エリアの企業を買収すれば、その地域から新たな顧客を獲得できるためそのまま利益の向上に繋がります。

自社とシナジーがある企業を買収することで、サービス・技術・従業員のレベルなどが向上するといったメリットも存在します。シナジー効果が生じれば、それがそのまま利益・企業価値の向上に繋がります。

異業種を買収することで、新事業への参入または事業の内製化を図れます。新事業を起こす際は1から従業員を確保したり技術を養う必要がありますが、買収によってその手間を省くことが可能です。したがって、リスクを抑えながら短時間での新事業への参入が可能となります。また、今まで外部には発注していたものを自社に取り込むことで、外注せずに自社ですべて済ませる事業の内製化の実現も可能となります。

デメリット

  • リスクを承継する可能性
  • シナジー効果が生じない可能性

買い手側のデメリットは上記のとおりです。

買収によって、買収企業の簿外債務・社内トラブルなどのリスクを承継してしまう可能性があります。したがって、デューデリジェンスによるそれらの調査をしっかり行い、事前のリスク管理を行うことが必要となります。

必ずしもシナジー効果が見込めるわけではない点には留意しましょう。シナジー効果が見込めなかった場合、買収企業の維持管理費が負担となる可能性が高まります。そのため、シナジー効果が見込める前提の動向のみならず、シナジー効果が見込めなかった際の動向まで検討する必要があります。

中部地方でM&Aを行う基本的な方法と流れ

中部地方でM&Aを行う基本的な方法と流れについて解説します。

①M&Aの検討・専門家への相談

まずはM&Aの目的・動向の確立と、相談する専門家を選ぶフェーズになります。

「後継者問題を解決したい」「大手企業のブランド力を獲得したい」「事業規模の拡大を図りたい」など、明確なM&Aの目的を検討します。その後、その目的を達成するために必要な要素を自社で検討したり、仲介会社をはじめとした専門家に相談したりして、M&A動向を確立させていきます。

②M&A売却価格・条件・課題などを検討

①が済んだら、仲介会社の支援のもと、売却価格・条件・課題の検討を行います。

売却価格を決める際の判断基準である企業価値の算出は、仲介会社に依頼して実施してもらいましょう。その後、①で検討した目的を達成するために必要な条件や課題を明確にします。企業価値の低さからこの時点で希望するM&Aが行えないと判断された場合、自社の企業価値を高めるために新サービス・新事業をはじめるといった動向を取ることになります。

③交渉相手を選ぶ

②が済んだら、仲介会社に適切な交渉相手をリストアップしてもらい、自社の希望する条件に当てはまる企業に交渉を持ち掛けます。

また、ノンネームシートと呼ばれる匿名の企業概要書を作成して、買い手候補の勧誘を行うと言った動向も取ることとなります。

④秘密保持契約の締結

交渉相手が決まったら、相手方と秘密保持契約の締結を行います。

秘密保持契約の締結によって、自社と相手方の企業がM&Aに関する動向を取っていることを外部に漏らさないという約束になります。

⑤相手企業との交渉開始

相手方と交渉に入る前に、トップ面談と呼ばれる経営者同士の顔合わせが実施されます。ここで相手方と友好関係を築くことで、スムーズなM&A交渉が行えるようになります。

トップ面談後は仲介会社が間に入って、本格的な交渉を進めていく流れになります。

⑥基礎情報開示

③で行ったノンネームシートによる買い手の勧誘後、それに応答する企業があれば、より詳細な企業概況を伝えるIM(インフォメーションメモランダム)を提示します。買手が入札方式での交渉を希望する場合は、プロセスレターと呼ばれる入札に関する資料も併せて提示します。

⑦デューデリジェンス実施

交渉相手とおおまかな交渉が済んだら、デューデリジェンスと呼ばれる売り手企業の社内調査が実施されます。

専門家が介入し、売り手側の社内状況(税務・財務・会計・法務・簿外債務・社内トラブルなど)を詳しく調査します。デューデリジェンスの結果をもって、買い手側が交渉を進めるかどうかの判断を下します。

⑧最終契約締結

デューデリジェンス完了後、最終的な条件の調整が完了したら、最終契約締結を行います。最終契約は締結すると内容を変更できないため、条件の調整を慎重に進めていく必要があります。

⑨クロージング

最終契約の内容に沿って、実施に売り手側の事業・会社を移動させることをクロージングと呼びます。クロージングの完了をもって、M&Aの流れは終了となります。

クロージング当日は非常に混乱することが予想されるため、あらかじめクロージング計画書を作成し、当日の動向をスムーズに進められるようにしましょう。

中部地方のM&Aの成功事例

中部地方のM&A事例について紹介します。

ミダックホールディングスと岩原果樹園のM&A

最初に紹介する事例は、ミダックホールディングスと岩原果樹園のM&A事例です。

買い手のミダックホールディングスは、廃棄物処理事業を営む会社です。売り手の岩原果樹園は、農作物の生産を行う会社です。

本M&A事例は、買い手のグループの事業基盤の強化・経営資源の社会への還元の目的で実施されました。

株式取得による子会社化及び特定子会社の異動に関するお知らせ

GENDAとレモネード・レモニカのM&A

2つ目に紹介する事例は、GENDAとレモネード・レモニカのM&A事例です。

買い手のGENDAは、フード・アニメ・ゲームを取り入れたアミューズメント事業を営んでいます。売り手のレモネード・レモニカは、レモネードの販売・製造を行う会社です。

本M&A事例は、双方のサービス・技術を掛け合わせて新店舗を立ち上げたり、買い手のグループの既存事業の強化を図ったりするという目的のもと実施されました。

株式会社レモネード・レモニカの株式の取得(連結子会社化)に関するお知らせ

日医工とエルメッドエーザイのM&A

3つ目に紹介する事例は、日医工とエルメッドエーザイのM&A事例です。

買い手の日医工は、医薬品・医薬部外品の製造販売・輸入輸出を行う会社です。売り手のエルメッドエーザイは、ジェネリック医薬品の研究開発を行う会社です。

本M&A事例は、買い手のサービス・ラインナップ向上を図る目的で実施されました。

エルメッドエーザイ株式会社の株式追加取得(完全子会社化)並びに エルメッド株式会社への商号変更及び同社における事業開始に関するお知らせ

ワイエイシイホールディングスとJEインターナショナル・GDテックのM&A

4つ目に紹介する事例は、ワイエイシイホールディングスとJEインターナショナル・GDテックのM&A事例です。

買い手のワイエイシイホールディングスは、産業用の自動車の製造販売を手掛ける会社です。売り手のJEインターナショナル・GDテックは、AI技術を活用した半導体関連産業向けのハイエンド検査装置の製造販売を手掛ける会社です。

本M&A事例は、双方の技術を掛け合わせてさらなる市場開拓を目指すといった、シナジー効果の発生を狙って実施されました。

株式取得に関する基本合意書締結のお知らせ

NTNと羽咋丸善のM&A

5つ目に紹介する事例は、NTNと羽咋丸善のM&A事例です。

買い手のNTNは、自動車や風力発電装置で使用されるベアリング・ドライブシャフトの製造に長けた会社です。売り手の羽咋丸善は、石油継手、建設機械部品等の鍛造事業を行う会社です。

本M&A事例は、能登地区における軸受の一貫生産体制強化および産業機械用軸受の競争力強化を図って実施されました。

羽咋丸善株式会社の株式取得について

日創プロニティとニッタイ工業・エヌ・トレーディングのM&A

6つ目に紹介する事例は、日創プロニティとニッタイ工業・エヌ・トレーディングのM&A事例です。

買い手の日創プロニティは、建築・建材、環境・エネルギー、工場・プラント、駐車場などさまざまな場面で使用される金属製品の提供を手掛ける会社です。売り手のニッタイ工業・エヌ・トレーディングは、タイルの製造販売を手掛ける老舗企業です。

本M&A事例は、双方の協力関係のもと事業基盤の強化を図る目的で実施されました。

(開示事項の経過)ニッタイ工業株式会社及びエヌ・トレーディング株式会社の 株式取得(子会社化)のお知らせ

ミネベアミツミとユーシンのM&A

7つ目に紹介する事例は、ミネベアミツミとユーシンのM&A事例です。

買い手のベアリング・モーターなどの電気部品を製造する会社です。売り手のユーシンは、工場自動化に関連する装置・システムの開発、製造、販売を手掛ける会社です。

本M&A事例は、ミネベアミツミの最終的な顧客である自動車メーカーへのニーズ対応を図る目的で、技術力があるユーシンを買収するに至りました。

ブロンコビリーと松屋栄食品本舗のM&A

最後に紹介する事例は、ブロンコビリーと松屋栄食品本舗のM&A事例です。

買い手のブロンコビリーは、炭火焼のハンバーグ・ステーキ、種類豊富なサラダバーなどの食事業を展開する会社です。売り手の松屋栄食品本舗は、たれ・ドレッシングなどの製造事業を営んでいます。

本M&A事例は、ブロンコビリーの事業拡大と工場の能力・味の向上を図る目的で実施されました。

株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

中部地方のM&Aの案件を探すには専門家のサポートを受けるのがおすすめ

中部地方でM&A案件を探すには、仲介会社をはじめとしたM&A専門家に相談する方法がベストですが、金融機関や公的機関への相談という手段もあります。

今回は、相談先それぞれの特徴について解説するため、自社にあった相談先を選択してみましょう。

M&Aの知識と経験豊富なM&A仲介会社に相談する

M&A案件を探す際は、M&A仲介会社に相談する方法がベストです。

M&A仲介会社は、自社にあった案件をピックアップしてくれる他、自社のM&A動向・目的の確立の支援や実際のM&A動向中の支援、M&A交渉の仲介支援を行ってくれます。特定の業界に特化している仲介会社であれば、独自のネットワークから自社に当てはまる買い手を豊富に見つけ出せる可能性が高まります。

M&Aに関する全面的な支援をしてくれる点から、仲介会社への相談は必須だといえます。

注意点は、公的機関・金融機関のように無料ではないことです。

金融機関に相談する

金融機関でもM&A案件の相談をすることができます。

近年の金融機関では、M&Aに力を入れているケースが散見されています。したがって、自社と取引がある金融機関に一度M&Aの相談をしてみるのも手です。

取引のある金融機関は自社の経営について理解があることから、資金面での積極的な支援やM&A案件相談を行ってくれる可能性もあります。M&Aは資金が必要な経営戦略でもあるため、資金面で困っている企業は積極的に金融機関に相談してみるとよいでしょう。

公的支援機関に相談する

M&A案件を探す際は、以下の公的機関に相談してみるのもよいでしょう。

  • 事業承継・引継ぎ支援センター
  • よろず支援拠点

挙げた2つはM&A案件について相談できる代表的な公的機関です。いずれも基本的に無料で利用できるといった特徴があります。

両者ともに中小企業や個人事業主の事業承継に特化しており、M&A案件も取り扱っています。各都道府県に設置されていること、料金が無料であることから気軽に相談できることがメリットです。M&Aの具体的な流れや動向が確立したら、仲介会社への相談に切り替えるという方法も可能です。

M&Aや事業承継で悩んでいる企業は、まずは一度近くの公的機関に相談してみましょう。

M&Aマッチングサービスを利用する

M&Aマッチングサービスを利用する方法があります。

M&Aマッチングサイトは、買い手と売り手をマッチングさせることに重きを置いた、仲介会社と特性が類似した相談先です。実績や知識が豊富なマッチングサイトで案件相談を行うことで、さまざまな案件を紹介してくれます。

仲介会社と同様に、高額な料金がかかる可能性があるため、事前にマッチングサイト同士の費用対効果の比較を行う必要があります。

中部地方のM&A仲介会社・相談先の選び方

中部地方における仲介会社・相談先の選択の仕方について解説します。

ポイントをおさえることで、効率的な仲介会社選びができます。ぜひ参考にしましょう。

①豊富な知識と実績がある

まずは実績・知識が豊富な仲介会社を探してみましょう。

具体的にはリストアップした仲介会社の担当者を1人ずつ調べ、それぞれがどのような実績・スキルがあるかを把握するとよいでしょう。豊富な知識や経験がある担当者を見つけることができれば、より自社の状況に適切なM&A案件を見つけることができるでしょう。

②手数料・報酬体系がわかりやすい

手数料や報酬体系など、費用についてわかりやすい仲介会社を選択することもポイントです。

費用面がわかりにくい場合、思わぬタイミングで高額な費用を請求されたり、金銭トラブルが発生したりすることが想定されます。いつ・どのタイミングで・どれくらいなど、わかりやすい料金体系をしている仲介会社を探してみましょう。

③相手企業へのアプローチ方法

仲介業者による相手企業へのアプローチ方法に着目する必要があります。

アプローチ方法として、複数社の相手企業にアプローチをする方法と、1社ずつアプローチしていく方法があります。

複数社の相手企業へアプローチを行う方法の方が、時間的にも効率が良いというメリットがあります。しかし、仲介会社によっては1社へのアプローチごとに着手金がかかるケースがあるため、そういった場合は1社ずつのアプローチ方法を選ばざるをえません。

アプローチを始めてから困惑しないよう、仲介会社を選択する時点であらかじめアプローチ方法について確認しておきましょう。

④地域や専門性・業種の強み

自社の属する地域・業種に強い仲介会社を選択することは欠かせません。

仲介業者はさまざま存在しますが、それぞれ特化した強みや業種は異なります。自社がある都道府県に会社を構えているかつ自社が属する業種に特化した仲介会社を選択できると、M&A案件の選択の幅が広がります。

⑤担当者との相性が良い

担当者との相性にも着目しましょう。

相性が良くないと「疑問点があるけど質問しにくい」「自社の現状と課題を理解してもらっているだろうか」など、さまざまな不安が浮上することが想定されます。

話しやすい・人柄がよいことはもちろん、自社のために尽力してくれるような担当者を見つけることができると、自信をもってM&A動向を進められます。

M&Aの相談はどこにすべき?相談先の選び方や料金とメリットデメリットを解説!

中部地方でM&Aを成功させるためのポイントと注意点

中部地方でM&Aを成功させるためのポイントと注意点について解説します。

売却側企業

  • M&Aの目的は必ず明確にする
  • 焦って売却しようとしない

売却側企業の注意点・ポイントは上記のとおりです。

M&Aの目的は必ず明確化しましょう。目的を定めないでM&Aを実行しようとすると、M&Aの実施そのものが目的となってしまうことから、最終的に失敗することが想定されます。「何のためにM&Aを行うのか・それを達成するための要素は何か」など、より具体的なM&A目的・動向を確立し、M&Aのメリットを最大化させましょう。

焦って売却しようとしてはいけないこともポイントです。M&Aは業界情勢によってスムーズに売却できないことが想定されます。焦って売却しようとしたばかりに企業の売却価格が安価になってしまっては、M&Aのメリットが最大限発揮できません。売却のタイミングが来るまでに、自社の企業価値を高めるような動向をとったり、より具体的なM&A実施後のビジョンを検討したりしましょう。

買収側企業

  • デューデリジェンスの入念な実施
  • 獲得した従業員の雇用確保

買収側企業のポイント・注意点は上記のとおりです。

デューデリジェンスは入念に実施するようにしましょう。デューデリジェンスによって、売却側企業の簿外債務や社内トラブルなどのリスク把握を行います。これらを事前に行っていないと、買収後に思わぬトラブルに巻き込まれてしまう可能性があります。デューデリジェンスの実績・知識が豊富な専門家に依頼し、入念なデューデリジェンスを実施してもらうようにしましょう。

獲得した従業員が納得する雇用を確保することも重要です。M&Aで買収側企業に移動になった従業員は、新しい環境や慣れない仕事などでストレスを抱えがちになります。その中で従業員の雇用が納得できる内容でないと、離職するリスクが高まってしまいます。獲得した人材・技術・ノウハウを活かすためにも、獲得した従業員の雇用については慎重に検討・調整をしましょう。

中部地方でのM&AはM&A専門家のサポートで行おう

中部地方でのM&Aは、専門家のサポートのもと実施しましょう。

ここまでM&A実施の流れや案件獲得のための相談先、ポイントなどについて解説してきました。いずれの項目でも、仲介会社やマッチングサイトなどの専門家への相談が必須であるということが理解できたと思います。

M&A専門家はM&Aの無料相談を実施している場合があるため、自社の業界・地域に特化した仲介会社をリストアップし、費用対効果の高い相談相手を選択して利用してみましょう。

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