足場工事会社のM&Aの業界動向を徹底チェック!売却・買収事例やメリットは?

足場工事会社では、人材不足の問題が深刻です。中小規模の会社経営者は、需要増加に対応すべくM&Aで大手の傘下に入るなど対処を実施するケースが見られるようになりました。当記事では、足場工事会社における詳しいM&A動向を、過去事例を交えながら解説します。

目次

  1. 足場工事会社のM&Aの現状と動向
  2. 足場工事会社のM&Aの売却・買収事例
  3. 足場工事会社のM&Aを行う流れ
  4. 足場工事会社のM&Aを行う目的・メリットとデメリット
  5. 足場工事会社のM&Aの譲渡価格相場と費用
  6. 足場工事会社のM&Aを成功させるポイントと注意点
  7. 足場工事会社のM&Aを成功させるには専門家のサポートを受けるのがおすすめ
  8. 足場工事会社のM&Aは専門家のサポートを受けよう

足場工事会社のM&Aの現状と動向

まずは、足場工事会社で行われる主な業務内容をと業界の現状を確認した上で、各企業で行われるM&A動向を解説します。

足場工事業界とは

足場工事とは、住宅や施設の建設や塗装、修繕工事の高所作業を行う際に必要な足場を提供し、設置する工事です。鉄骨でできた足場は、建設現場での作業に欠かせません。

組み立てた足場に作業員が登るわけですから、頑丈で安全性の高い足場を設置する必要があります。工事や施工だけでなく適切な現場管理が求められる業界と言えます。

足場工事業界の現状

足場工事業界は、建設業の市場動向や需要の影響を受ける点が特徴です。震災後の再建事業への需要拡大や設備老朽化による修繕工事の増加もあり、足場工事業界の需要にも伸びが見られました。

需要増加は経営者には喜ばしい話ですが、需要に対応できるだけの人材が確保できていないケースが多く見られるのが現状です。足場工事会社の多くが人材不足への対処が迫られています。

足場工事業界のM&Aの最新動向

人材不足が顕著な足場工事業界では、課題解決のためM&Aを行う企業が増加しました。さらに大規模企業が中小規模の足場工事会社を買収する業界再編のM&Aが見られる点も特徴です。

また、一通りの修繕工事が終わった後の需要減少も見越して海外進出を目指す形のM&Aも見られます。売却側も買収側も各々の目的をM&Aで実現を目指す流れにあるのが足場工事業界です。

足場工事会社のM&Aの売却・買収事例

足場工事会社が行ったM&Aによる売却・買収事例を5つ紹介します。各事例における当事者の目的や狙いを確認しましょう。公式発表の詳しいIR情報は、事例下のリンクから参照ください。

  • 事例①:コンドーテックと東海ステップのM&A
  • 事例②:コンドーテックとフコクのM&A
  • 事例③:杉孝グループHDとナカキンリースのM&A
  • 事例④:ダイサンとMiradorグループのM&A
  • 事例⑤:キムラとテクノ興国のM&A

コンドーテックと東海ステップのM&A

こちらは、大阪府の足場工事会社が静岡県の足場工事会社を買収したM&A事例です。買収側は、双方の協業により将来的な修繕工事への需要拡大に対応できると見込みました。

売却側

東海ステップ

(土木建築用の足場工事業)

※静岡県藤枝市

買収側

コンドーテック

(産業資材・鉄構資材等土木・インフラ関連資材製造・仕入・販売)

※大阪府大阪市

スキーム(手法)

株式譲渡

目的

・買収側による今後成長が見込まれる分野への投資の一環

・買収側の他の子会社との協業

・社会インフラ老朽化に伴う維持修繕分野の事業拡大

・買収側グループの持続的成長

・中長期的な企業価値向上

実施時期

2020年2月

売却価格

非開示

東海ステップ株式会社の株式取得(子会社化)に関するお知らせ

コンドーテックとフコクのM&A

こちらも、上記事例と同じ足場工事会社が宮城県に事業拠点を置く足場工事会社を買収したM&A事例です。先ほどと同様、将来的な設備老朽化の修繕工事需要拡大に備える目的で実施されました。

売却側

フコク

(土木建築用の足場工事業)

※宮城県仙台市

買収側

コンドーテック

(産業資材・鉄構資材等土木・インフラ関連資材製造・仕入・販売)

※大阪府大阪市

スキーム(手法)

株式譲渡

目的

・買収側による今後成長が見込まれる分野への投資の一環

・社会インフラの老朽化に伴う維持修繕分野の事業基盤拡充

・買収側グループの持続的成長

・中長期的な企業価値向上の実現

実施時期

2020年11月

売却価格

非開示

株式会社フコクの株式取得(子会社化)に関するお知らせ

杉孝グループHDとナカキンリースのM&A

こちらは、足場工事会社間による吸収合併事例です。大規模開発工事やインフラのメンテナンスへの市場動向拡大が見込まれる中、多くのニーズに対応できるように事業の統合を行いました。

売却側(分割会社)

ナカキンリース

(土木・建築における足場工事・仮設機材のレンタル事業)

※山梨県南アルプス市

買収側(承継会社)

杉孝グループHD

(足場工事・仮設機材レンタル・安全コンサルティング)

※神奈川県横浜市

スキーム(手法)

吸収分割

目的

今後想定される建設業界からの需要に対応するため

実施時期

2019年11月

吸収分割に関するお知らせ

ダイサンとMiradorグループのM&A

こちらは、国内の足場工事会社がシンガポールの足場工事会社を買収したM&A事例です。売却側が外国人の人材育成に優れたビジネスモデルを持ち、ノウハウと経験獲得を目的に実施されました。

他国とのネットワークを拡げ、よりグローバルな事業展開が狙えます。

売却側

Miradorグループ

(足場工事、熱絶縁工事、塗装、電気設備工事)

※シンガポール企業

買収側

ダイサン

(足場工事・施工サービス、建築金物・仮設機材の製造・販売)

※大阪府大阪市

スキーム(手法)

株式譲渡

目的

・売却側の外国人スタッフ採用・育成におけるノウハウ獲得

・売却側のプラント向け工事における経験の獲得

・他国とのネットワークの拡充化

・シナジー効果の創出

実施時期

2019年4月

売却価格

17億4,500万円

Mirador グループの株式取得(子会社化)に関するお知らせ

キムラとテクノ興国のM&A

こちらは、売却側・買収側ともに北海道を拠点とする足場工事会社で実施されたM&A事例です。買収側はこのM&Aで十勝地区におけるサービス拡充と、提供スピードの向上実現を目指しました。

売却側

テクノ興国

(住宅用の足場工事・仮設トイレ・仮設材リース)

※北海道帯広市

買収側

キムラ

(住宅資材卸売、不動産事業、建築足場工事資材レンタル等)

※北海道札幌市

スキーム(手法)

株式譲渡

目的

・十勝地区の足場レンタルサービス拡充

・サービス提供のスピードアップ実現

・営業基盤の拡大

・グループにおける企業価値の向上

実施時期

2018年3月

売却価格

非開示

株式会社テクノ興国の株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

足場工事会社のM&Aを行う流れ

足場工事会社がM&Aを行う際の手続きの流れを確認しましょう。準備段階から最終契約・クロージングまで9つのステップに分けて解説します。

専門知識が必要な箇所が多くあるため、専門家のアドバイスを受けながら手続きを進めましょう。

  1. M&Aの検討・専門家への相談
  2. M&A売却価格・条件・課題などを検討
  3. 交渉相手を選ぶ
  4. 秘密保持契約の締結
  5. 相手企業との交渉開始
  6. 基礎情報開示
  7. デューデリジェンス実施
  8. 最終契約締結
  9. クロージング

①M&Aの検討・専門家への相談

M&Aの諸手続きを開始する前に、まずは準備を行います。自社状況を客観的に分析し、課題点を明確にしましょう。会社や事業の売却で課題を解決できる見込みがあれば手続きに進みます。

手続きをより円滑に進めるためにも、M&A仲介会社などの専門家に相談するのが理想です。M&Aの最適なスキームを知ることで、有益なM&Aを目指せるでしょう。

②M&A売却価格・条件・課題などを検討

次に、専門家の助言のもと市場動向や会社状況を詳しく分析し、売却価格や取引条件、課題の検討を行います。売却価格を算出するためには企業価値の適正な評価が必要です。

この際、売却側はマッチングで使用されるノンネームシートと呼ばれる書類を作成します。ノンネームシートには、会社名が特定されない範囲で希望価格や条件が記載されているのが特徴です。

③交渉相手を選ぶ

ここまで手続きを進めたら、いよいよ相手企業の選定です。複数候補があれば、会社や事業の売却でより多くの効果が得られそうな企業を絞り込みましょう。

交渉相手が無事見つかれば、マッチングは完了です。市場動向や業界需要によっては、マッチングまで長期戦になる可能性もあります。

④秘密保持契約の締結

マッチングが完了したら企業間で交渉に入る前に、秘密保持契約(NDA)を締結します。情報漏洩が起こると従業員の離職や取引先との関係悪化などのトラブルにつながるおそれがあるからです。

仮にトラブルが発生すると、会社の損失になるだけでなくM&Aも失敗に終わります。リスクを最小限に抑えるためにも必ず当事者間で取り交わしましょう。

⑤相手企業との交渉開始

秘密保持契約の締結が済んだら、相手企業との交渉に入ります。M&Aにおける取引条件や売却価格を決めましょう。当事者双方が有益と言える取引内容にすることがポイントです。

また、売却側経営者は自社従業員の雇用の維持と処遇の確保も忘れずに行いましょう。

⑥基礎情報開示

企業選定をノンネームシートを介して行った場合は、インフォメーションメモランダム(IM)と呼ばれる書類を使って情報開示されます。IMは会社名、事業内容など詳細な概要が記載された資料です。

⑦デューデリジェンス実施

当事者間で取引条件がまとまったら基本合意書を締結し、デューデリジェンス(DD)の実施に移ります。DDは、売却側の財務状況やリスク、負債といった項目を調査する実態把握プロセスです。

売却側にある簿外債務の発覚リスクを軽減できます。入念に実施して買収側がM&A後に大きな損失を被ることが無いようにしましょう。

⑧最終契約締結

デューデリジェンスが終わったら、基本合意書の内容とデューデリジェンスの結果を基に細部の条件調整を行います。条件調整が終わったら、法的拘束力のある最終契約書を締結しましょう。

契約後の当事者間トラブルを防ぐためにも、締結前に条件を入念に確認することをおすすめします。

⑨クロージング

M&Aにおける最後の手続きがクロージングです。最終契約書の内容に従って株式や事業の譲渡と対価の支払いが当事者間で実施されます。この際の取引内容はスキームや条件によってさまざまです。

足場工事会社のM&Aを行う目的・メリットとデメリット

M&Aは廃業を選択するよりも多くの恩恵が受けられると言われます。では当事者はどのような点でメリットを得られるのでしょうか。M&Aの目的、メリットとデメリットを確認しましょう。

売却の目的

まず、足場工事会社が会社や事業の売却を行う主な目的を確認しましょう。

  • 人材不足の解消
  • 経営の安定化
  • 経営者高齢化による後継者不在の解決

人材面や経営面での課題を解決するために、会社売却を実施するケースが多く見られます。大手の傘下で安定した経営ができれば、事業存続を目指せるでしょう。

売却側のメリット

足場工事会社がM&Aで売却を行うメリットには、以下のような点が挙げられます。

  • 経営者が売却益を受け取れる
  • 後継者不在の問題を解決できる
  • 自社従業員の雇用を維持できる
  • 経営状況を改善できる
  • 経営者の個人債務が解消される

M&Aで売却を行う大きなメリットは、後継者問題や経営悪化による廃業を阻止できるという点です。従業員の生活を守りつつも大手の下で事業拡大できるかもしれません。

売却側のデメリット

一方で、売却側に想定されるM&Aのデメリットは以下の通りです。

  • 従業員がM&Aに反対し退職する可能性がある
  • 相手企業が見つかるまでに時間がかかる場合がある
  • 取引先との関係が悪化するおそれがある

情報管理が徹底されていないと、情報流出により従業員の退職が発生する可能性があります。人材不足が顕著になるとM&Aが破談に終わるリスクが高まるので注意が必要です。

また、市場動向によっては相手企業がなかなか見つからないこともあります。長期戦になることも想定した上でM&Aを進めましょう。

買収の目的

では次に、足場工事会社がM&Aで買収を実施する主な目的をチェックしましょう。

  • 足場工事の事業拡大・サービス拡充
  • 足場工事業界への参入
  • 足場工事における技術者・有資格者・人材の獲得

主に事業拡大や事業参入といった将来的な企業成長を見据えた目的でM&Aが行われます。売却側の設備や人材、ノウハウ獲得など効率的に足場工事における事業を強化できるでしょう。

買収側のメリット

足場工事会社がM&Aで買収を行うメリットには、以下のような点が挙げられます。

  • コストを抑えながら足場工事業界に参入できる
  • 足場工事に必要な技術者を獲得できる
  • 売却側の足場工事におけるノウハウを取得できる
  • 売却側の事業拠点を得て事業エリアを拡げられる
  • シナジー効果創出によりさらなる事業拡大を目指せる

買収の大きなメリットは、足場工事に必要な技術者や設備を獲得できるという点です。新規で足場工事業界に参入するとなると、事業を行うための設備建設や人材教育コストがかかります。

売却側の保有資源を有効活用すれば、M&A後により早く事業を軌道に乗せることができるでしょう。

買収側のデメリット

一方で、買収側に想定されるM&Aのデメリットは以下の通りです。

  • 売却側の簿外債務が発覚するおそれがある
  • なかなかシナジー効果が得られない場合がある
  • 買収のための資金調達が必要

買収側が特に留意すべきデメリットは、売却側の簿外債務発覚リスクです。M&A後に買収側の損失が増え、支払った対価を回収できない可能性もあるので、入念な調査を行う必要があります。

また、多額な買収資金が必要なので金融機関にも相談しながら協力を得ておきましょう。

足場工事会社のM&Aの譲渡価格相場と費用

足場工事会社のM&Aでは、どのくらいの価格で会社売却が行われるのか疑問に思いますが、ケースバイケースなので業界で一概に言える数字が無いというのが実際のところです。

そのため、各企業ごとに価格を算出しなければなりません。ここでは足場工事会社のM&A価格の計算方法と、算出の際に押さえておきたいポイントを解説します。

M&Aの価格計算方法

M&Aの売却価格は、企業価値として当事者となる会社・事業の規模、将来性や収益性などあらゆる要素を考慮して算出されます。複数のアプローチが存在しますが、以下のような式が一般的です。

M&A価格の算出例(年倍法)

時価純資産 + 営業利益 × 3年から5年分

上記の計算式は年倍法と呼ばれるものですが、算出の際は見えない価値(のれん代)を加味しなければなりません。高度な専門知識が必要なので、専門家に依頼して価値算出を行いましょう。

価格は交渉次第

また、最終的なM&Aの売却価格は当事者間の交渉で決定する点に注意が必要です。さまざまなアプローチで企業価値評価を行っても、算出された数字と実際の取引価格が一致しないことがあります。

足場工事会社のM&Aを成功させるポイントと注意点

ここでは、足場工事会社のM&Aを成功させるポイントと注意すべき点を押さえましょう。M&Aに成功すれば当事者は多くのメリットを得られるわけですが、それと同様にリスクも存在します。

M&Aを検討されている際は、以下8つのポイントに留意しながら手続きを進めましょう。

  1. 時間に余裕をもって準備を始める
  2. 相手企業(施設)を慎重に選ぶ
  3. 設備やシステムの整備を行う
  4. 自社の実績をアピールする
  5. 業界全体の動向に気を配る
  6. デューデリジェンスをしっかり行ってからすすめる
  7. タイミングを見逃さない
  8. 技術者・資格所有者の流出に気を付ける

時間に余裕をもって準備を始める

M&Aは、綿密な計画と入念な準備が欠かせません。人材不足や後継者不在の問題が発生してからM&Aを検討しても相手企業が見つからず、最悪の場合廃業せざるを得なくなります。

経営状態が比較的安定している頃から将来の事業承継に向けて準備を進めましょう。

相手企業(施設)を慎重に選ぶ

M&Aによるシナジー効果を得るためには、売却先企業を慎重に選ぶことが重要です。市場動向が注目され需要が拡大しているからといって、闇雲にマッチングするのはおすすめできません。

重要なのは手続きそのものではなく、M&Aを行ってから目的を達成できるかです。経営者会談で相互理解を深め、理念や事業方針で多くの共感が得られた企業とM&Aを行いましょう。

設備やシステムの整備を行う

より希望の売却価格に近付けるためには、企業価値を上げておく必要があります。例えば設備やシステムの更新は、投資することで整備可能です。老朽化した設備があれば積極的に更新をおすすめします。

自社の実績をアピールする

アピールポイントが明確でわかりやすい企業なら、相手候補に選ばれやすくなります。自社状況を客観的に分析し、自社でしか提供できないサービスなど武器になりうるデータをまとめましょう。

業界全体の動向に気を配る

業界全体の動向を注視することもポイントです。足場工事業界で業界再編の動向が拡大したり、競争激化が発生したりなど、自社内の課題だけでなく外的要因への対処が必要な場合もあります。

デューデリジェンスをしっかり行ってからすすめる

買収側は、取引前にデューデリジェンスを入念に実施しましょう。売却側に簿外債務(貸借対照表に無い負債)が見つかると、買収側の損失が増えてしまいます。

デューデリジェンスは専門家に依頼して行われるのが一般的です。また、実施には売却側の協力も欠かせません。基本合意書にデューデリジェンスへの協力についても記載すると良いでしょう。

タイミングを見逃さない

経営者は、できるだけ企業価値を上げた状態で売却したいと考えます。そのためには、足場工事業界の需要が高まり市場動向が注目を集めるタイミングですぐに動かなければなりません。

M&Aはマッチングまでに時間を要する場合が多くあります。先ほども記載しました通り、余裕をもって準備を済ませていざという時に売却手続きを進められるようにしましょう。

技術者・資格所有者の流出に気を付ける

技術者や資格所有者の有無は、企業価値を決定する際の重要な要素です。売却側はM&Aが完了するまで従業員が退職しないように注意してください。

交渉の段階で売却情報が漏れてしまうと、誤った噂を耳にした従業員が退職し、売却価格も下落するリスクが高まります。交渉前に秘密保持契約を締結し、情報管理を徹底しましょう。

足場工事会社のM&Aを成功させるには専門家のサポートを受けるのがおすすめ

M&Aは法務や税務などの専門知識が多くの場面で必要です。リスクやトラブルの少ないM&Aを目指すなら、知識が豊富な専門家から助言を受けることをおすすめします。

ここでは、足場工事会社のM&Aや事業承継に関する相談を受け付ける窓口や機関をチェックしましょう。

金融機関に相談する

金融機関では、M&A・事業承継に関する資金調達の相談や、経営に関する相談を受け付けるケースが多くあります。普段から取引のある地方銀行なら、地元に沿った助言が得られる点が魅力です。

金融機関は信用に重きを置く業種でもあるので、情報漏洩リスクも抑えられるでしょう。

公的支援機関に相談する

国や公共団体が全国各地に設置した公的支援機関でも、M&Aや事業承継の相談を受け付けています。文字の通り公的機関なので、サービスを無料で受けられる点が大きな魅力です。

M&Aのアドバイスが受けられる公的支援機関には以下のような窓口が存在します。まずは気軽に最寄りの窓口を利用してみてください。

  • よろず支援拠点
  • 事業承継・引継ぎ支援センター
  • 信用保証協会
  • 各地の商工会議所

M&Aの経験と知識が豊富なM&A仲介会社に相談する

M&Aの手続き全般の相談なら、M&Aに特化した仲介会社への相談をおすすめします。市場動向から効果の見込める手法や、相手候補の提案など企業状況に合わせた助言を得られる点が魅力です。

M&A仲介会社に依頼の際は仲介手数料が発生します。料金体系を事前に確認してから仲介契約を取り交わしましょう。

足場工事会社のM&Aは専門家のサポートを受けよう

足場工事業界は、建物建設やインフラの修繕工事の影響を受け需要が伸びた半面、人材不足により需要に対応できないという課題点があります。

M&Aなら足場工事に必要な技術者を増やせるだけでなく、大手との協業で事業拡大も狙えます。業界再編の動きの中で生き残るためにも、M&Aの流れに乗るのは有益な手段です。

ただ、目的の明確化と効果の見込める相手企業選びは、M&A成功に欠かせません。M&A仲介会社などの専門家のアドバイスを受けながら、円滑かつ円満な売却を目指しましょう。

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