web制作会社のM&Aとは?業界動向から成功事例・メリットまで徹底解説!
web制作会社を含むIT業界は、今後も市場規模が拡大するためM&Aの動向も活発が予想されます。この記事では、web制作会社のM&Aに関して業界の動向や成功事例、メリットなどを解説します。売却・買収の価格相場の解説もしているので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
web制作会社のM&Aの業界動向と課題
web制作会社のM&Aの業界動向や課題を理解する前に、まずはweb制作会社の特色から見てみましょう。
web制作会社の特色
web制作会社とは、企業のホームページやECサイトなどウェブページを作成している会社です。かつてのweb制作会社は、ウェブページの作成だけ行っていれば問題ありませんでした。
しかし、IT業界は変化の動向が早い業界です。
そこでweb制作会社もウェブページの作成だけではビジネスが成り立たず、現在はウェブページのアクセス解析といった作成後のアフターフォロービジネスも展開しています。
以上から、web制作会社の特色は以下の3つです。
- web制作会社で作成できるウェブページの強みがある
- 動画編集や映像制作、ウェブページのアクセス解析なども行っている
- web制作会社でウェブページの得意なデザインがある
web制作会社のM&Aの現状と動向
web制作会社の特色を理解したところで、M&Aの現状と動向を見てみましょう。
経済産業省の「特定サービス産業動態統計速報(2023年9月)概況」を見ると、web制作会社が含まれるインターネット附随サービス業の売上が2023年4月以降伸びています。
また、総務省の「令和4年版情報通信白書 第2部 第3章 第1節 ICT産業の動向」でも、web制作会社を含むIT業界の市場規模(ICT市場規模)の成長が見込まれることから、今後の動向も増加が予想されます。
このような現状のなか、web制作会社のM&Aは以下を目的に行われることが多いです。
- 競争力を高める
- 人材の確保
- 後継者不足の解消
- 売却益を得る
将来的にM&Aを行うことを前提に起業したweb制作会社もあり、とりわけ若い経営者にはM&Aに抵抗がない方もいます。
一方でweb制作会社のM&Aの動向は、以下の理由から増加するでしょう。
- web制作会社は成長が顕著なIT業界のひとつ
- 需要の変化するユーザーに合わせて、ウェブページも更新し続ける必要がある
- 受託するより、自社でウェブページを作成できる方がコストを抑えられる
先述したとおり、web制作会社にも得意なジャンルやデザインがあるなど各々特徴があります。
クライアントからウェブページの制作を受託できるジャンルやデザインを広げる意味でも、M&Aを行い事業を拡大していく動向が今後も増えていくでしょう。
web制作会社の今後の課題
web制作会社のM&Aの現状や動向を把握したところで、今後の課題を見てみましょう。
web制作会社の今後の課題として上げられているのは、以下の3つです。
- 新規で作成するウェブページの依頼が減っている
- ウェブページの作成を個人に依頼するケースが増えている
- web制作会社に依頼せず、web制作ができる人材を自社で採用している
クラウドソーシングサイトで個人に作成を依頼し、コストを削減する企業もあります。
ウェブページを作成するだけなら個人でもいいですが、web制作会社の場合、依頼する企業のニーズを掴めなければ、依頼が減少して倒産することも免れないでしょう。
今後、web制作会社が生き残るには技術はもちろん、デザインや動画編集、提案力など個人にはない付加価値を提供できるかが重要です。
web制作会社のM&Aの費用相場
web制作会社のM&Aの費用相場を、買収側と売却側に分けて見てみましょう。
買収相場
web制作会社のM&Aの買収相場は、売却側と買収側の企業規模で変わるため、金額の幅は大きいです。
なお、相場となる買収価格は以下の方法で算定します。
- インカムアプローチ
- コストアプローチ
- マーケットアプローチ
インカムアプローチとは、将来の収益に注目して価格を算定する方法です。
将来得られるだろう利益やキャッシュフローから計算します。
以下、インカムアプローチのメリットやデメリット、具体的な算出手法です。
メリット | 企業の将来性が買収価格になる |
---|---|
デメリット | 事業計画から主観的に算出することになる |
算出方法 | DCF法、配当還元法 |
またコストアプローチとは、貸借対照表の純資産の価値に注目して価格を算出する方法です。
経営が長い中小企業や廃業して清算するときに用いられます。
以下、コストアプローチのメリットやデメリット、具体的な算出手法です。
メリット | 貸借対照表だけを見て判断するため、時間がかからない |
---|---|
デメリット | 将来性を加味せず、貸借対照表が間違えていると正確に算出できない。 |
算出方法 | 簿価純資産法、時価純資産法、年倍法(年買法) |
そしてマーケットアプローチは、市場取引に注目して価格を算定する方法です。
同じ業界や似ている業界の上場企業と比べて価格を算出します。
以下、マーケットアプローチのメリットやデメリット、具体的な算出手法です。
メリット | 専門の計算式で求められるため、客観性が担保できる |
---|---|
デメリット | 市場の状況で結果が変わる。比較企業がなければ算出できない |
算出方法 | 市場株価法、類似会社比較法(マルチプル法)、類似取引法 |
このように、買収相場を求める方法はさまざまです。
実際の買収相場はどうなっているのか、web制作会社のM&Aの実績があるM&A仲介会社に相談しましょう。
売却相場
一方、売却相場は売却する企業の規模や専門領域などで変動します。中小のweb制作会社であれば、時価純資産と2~5年の営業利益の総和が目安になることが多いです。
自社のweb制作会社を売却するときはM&A仲介会社に相談し、過去にM&Aを行ったweb制作会社の売却価格がどれくらいだったか、以下に注目して確認しましょう。
- 企業の規模
- 業績
- 従業員の数
web制作会社のM&Aのメリット・デメリット
web制作会社のM&Aのメリットとデメリットを、各々見てみましょう。
メリット
はじめに売り手と買い手のメリットを見てみましょう。具体的には以下の2つです。
売り手 | 買い手 |
---|---|
・従業員の雇用を維持できる ・経営が安定する | ・優秀な人材を確保できる ・事業の拡大になる |
それぞれ分けて説明します。
売り手側
web制作会社のM&Aで、従業員の雇用を維持できるのは売り手側のメリットです。
M&Aを実行せずに廃業した場合、従業員は失業します。
失業した場合、従業員は就職活動を余儀なくされるため、M&Aで雇用を維持される状態は従業員にとって安心材料になるでしょう。
職場環境もいい方向へ変化することもあり、廃業で失業した従業員への負担を増やすことを防ぐことができます。
また、経営が安定することもメリットです。
仮に売却先が上場企業の場合、自社の経営が不安定であれば安定化できます。傘下に入ることでブランド力や信用力も高まり、売却前に経験できなかった業界のウェブページの作成にも携われるでしょう。
このように、M&Aによって安定した経営の下でweb制作の知見を広げることができます。
買い手側
一方で買い手側のメリットは、優秀な人材を確保できることです。
web制作会社では、以下に注目して人材の確保が行われます。
- web制作の実務経験の年数
- web制作の技術力
- 人材として将来性があるか(web制作の実務が未経験の場合)
M&Aでweb制作会社の人材を確保すると、web制作の実務経験のある即戦力の人材を確保できます。
web制作を含むIT業界は技術力がある人材が不足しているため、人材の確保ができるM&Aは実務経験がない人材を育てるよりも育成コストを削減できるでしょう。
また、事業の拡大に繋がるのも買い手側のメリットです。
例えば、売却側が観光業、買収側が飲食業のウェブページを作成していたとしましょう。
この場合、M&Aの実行で買収側は売却側の観光業のウェブページを作成することも可能になり、事業領域が広がります。
観光業のウェブページの作成で培った知見を、飲食業のウェブページの作成にも応用できるため、質の高いWeb制作が可能になります。
デメリット
一方で、売り手と買い手のデメリットは以下の2つです。
売り手 | 買い手 |
---|---|
・従業員の雇用や労働環境が変わる ・技術へのアプローチが変わる | ・業務の引継ぎがスムーズにいかない ・簿外債務が発覚する可能性がある |
それぞれ詳しく説明します。
売り手側
M&Aで従業員の雇用や労働環境が変わるのは、売り手側のデメリットです。
例えば、在宅勤務が可能だった売り手側の従業員が、M&Aで在宅勤務が不可能になった場合が当てはまります。
フレックスタイムや在宅勤務、毎日出社して働くかはweb制作会社で異なるため、雇用や労働環境が変わるのは、従業員が懸念する点でしょう。
また、M&Aで技術へのアプローチが異なってしまうのもデメリットでしょう。
企業によってはweb制作の技術が厳格なところもあれば、一定の水準に達していれば問題ないと考えるところもあります。
技術に厳しいメリット・デメリットは以下のとおりです。
技術 | メリット | デメリット |
---|---|---|
厳しい | 技術力が上がり、運用で楽になる | 制作するまで時間がかかる |
易しい | 制作まで時間がかからない | ソースコードにばらつきがあり、運用で苦労する |
M&Aで技術へのアプローチが変化した結果、業務量の負担が増加して人材の離職することもあるでしょう。
買い手側
一方で、業務の引継ぎがスムーズにいかないのは買い手側のデメリットです。
web制作に関するマニュアルやコーディングの仕方が、web制作会社で異なります。
技術に厳しい会社の場合はマニュアルやコーディングがしっかりしているため、技術に易しい売り手側の人材が、業務の引継ぎに時間がかかるのは想定されるしょう。
また、経営に視点を向けると売却側に簿外債務があるのもデメリットです。
簿外債務とは、未払いの残業代や訴訟問題など貸借対照表にない債務を意味します。
簿外債務を防ぐには、M&Aのプロセスであるデューデリジェンスを入念に行うのが重要です。
M&Aは買収側が債務を引き継ぐことになるため、簿外債務を引き継がないようにしっかりとデューデリジェンスを行いましょう。
web制作会社のM&Aの流れ
web制作会社のM&Aの流れは以下のとおりです。
- M&Aの選定・交渉
- 基本合意の締結
- デューデリジェンス
- 最終条件交渉
- 最終契約締結
- クロージング
それぞれ説明します。
①M&Aの選定・交渉
M&Aの選定・交渉では、M&Aの候補先の経営者と面談を行います。
面談で重要なのは、以下の3つです。
- 早い時期の実施
- 売却価格
- 売却後の従業員の待遇
経営者同士の面談で、M&Aのプロセスがスムーズになるかどうかが決まります。
信頼感や不信感といった感情的な要因も影響を及ぼすため、事前にM&A仲介会社の専門家のアドバイスを受けるといいでしょう。
②基本合意の締結
M&Aの選定・交渉による経営者との面談が終了したら、基本合意書で基本合意の締結をします。
基本合意の締結の目的は、以下の4つを確認することです。
- M&Aのスキーム
- 取引価格
- デューデリジェンスの協力
- 独占交渉権
ただし、基本合意書には法的拘束力がありません。
最終契約前の仮契約に近く、基本合意書に記載された内容をもとにデューデリジェンスに進みます。
③デューデリジェンス
デューデリジェンスとは、買い手側が売り手側を買収しても問題ないかを調査する企業監査です。
監査する項目は、以下の5つです。
項目 | 例 |
---|---|
法務 | 株式・契約・労務・許認可・紛争などの法律問題 |
財務 | 売上高・経費・債権や債務など財務諸表の調査 |
税務 | 追徴課税の税務リスク・M&Aスキームごとの租税コストの算定 |
ビジネス | 事業概要・事業計画・市場や競合企業などの分析 |
その他 | 環境・ITなど |
デューデリジェンスは、税理士・公認会計士や弁護士などの専門家に依頼します。
事前に調査したいことを専門家だけでなく、売り手企業にも伝えて調査に協力しやすいように配慮しましょう。
④最終条件交渉
最終条件の交渉は、基本合意書で締結した内容とデューデリジェンスの結果をもとに行います。
最終条件交渉で話し合いになりやすい項目は、以下の5つです。
- 取引金額
- スキーム
- クロージングの売却側の義務
- クロージング後の売却側と買収側の義務
- 偶発債務の取り扱い
他にも従業員の処遇やゴルフ会員権など、細かいところも話し合いになります。
法的拘束力を持つ最終契約の締結前のため、交渉で時間がかかる経営者も多いです。
冷静に考えられる時間を作れるよう、お互いに配慮しましょう。
⑤最終契約締結
先述したとおり、最終契約書の締結には法的拘束力があります。
最終契約に記載した内容を変更できないため、表明保証を契約書に盛り込みましょう。
表明保証とは、M&Aの契約に関わった内容や法律に関して真実で正確であることを保証することです。
表明保証があることで、売り手側は偶発債務や簿外債務を存在しないこと、買い手側は損害賠償請求を行うことができます。
⑥クロージング
クロージングとは、最終契約書の内容をもとに人やお金を移動させ、経営権を移転することです。
M&Aの手続きは完了で、M&Aの成立を意味します。
なお、クロージングの当日は以下のことが行われます。
- 対価の支払い
- 株式の交付
- 株式名簿の名義の書き換え
- 実印の引き渡し
- 設立登記
また表明保証の内容が正確であること、誓約した内容が履行されていることなどもクロージングの実行の条件です。
クロージングまでに手続きのミスがないように注意を払っておきましょう。
web制作会社のM&A事例
では、実際にあったweb制作会社のM&Aの事例を見てみましょう。
①デジタルアイデンティティ×ぱむ
株式会社デジタルアイデンティティと株式会社ぱむの事例です。
デジタルアイデンティティはデジタルマーケティングの事業をしています。
一方でぱむは、金融業界を中心にデジタルマーケティングとweb制作をしていました。
この事例で、デジタルアイデンティティは金融業界の顧客の獲得に成功しています。
②SHIFT×さうなし
株式会社SHIFTと株式会社さうなしの事例です。
SHIFTはソフトウェアの品質保証・テスト事業をしています。
一方でさうなしは、大手企業の採用サイトやオンラインショップなどのweb制作をしていました。
この事例でSHIFTは持ち前の開発力に加えて、IT人材を確保することで、消費者だけでなく企業にもビジネスの領域を広げています。
③ソネット・メディア・ネットワークス×ASA
ソネット・メディア・ネットワークス株式会社とASAの事例です。
ソネット・メディア・ネットワークスはインターネット広告のマーケティングテクノロジー事業をしています。
一方で株式会社ASAは、東京だけでなく札幌や仙台でweb制作の受注をしていました。
この事例で、ソネット・メディア・ネットワークスはASAのサービスと顧客を加えて、事業の拡大に成功しています。
④オイシックス・ラ・大地×カラビナテクノロジー
オイシックス・ラ・大地株式会社とカラビナテクノロジー株式会社の事例です。
オイシックス・ラ・大地は食品の宅配サービスをしています。
一方でカラビナテクノロジーは、ECサイトの制作をしていました。
この事例で、オイシックス・ラ・大地はカラビナテクノロジーのマーケティングノウハウや人材の確保に成功しています。
⑤アイレップ×タービン・インタラクティブ
株式会社アイレップと株式会社タービン・インタラクティブの事例です。
アイレップ広告代理事業やソリューション事業のほか、ツール事業・デジタルメディア事業など多くの事業を行っています。
一方でタービン・インタラクティブは、Webサイトの制作だけでなく企画設計から運営まで、制作前後のサービスをしていました。
この事例で、アイレップはデジタルマーケティングの事業拡大に成功しています。
⑥富士山マガジンサービス×103R
株式会社富士山マガジンサービスと103R株式会社の事例です。
富士山マガジンサービスは雑誌のオンライン書店や定期購読の販売をしています。
一方で103Rは、企業のウェブページ・オウンドメディアの制作をしていました。
この事例で、富士山マガジンサービスは出版社へのウェブページ・オウンドメディアの制作支援事業の強化に成功しています。
⑦ヒューマンホールディングス×ウェブスマイル
ヒューマンホールディングス株式会社と株式会社ウェブスマイルの事例です。
ヒューマンホールディングスは教育事業を中心に人材派遣や介護施設などをしています。
一方でウェブスマイルは、web制作やシステム開発をしていました。
この事例で、ヒューマンホールディングスの各事業のIT化の強化ができています。
⑧アクセンチュア×アイ・エム・ジェイ
アクセンチュア株式会社と株式会社アイ・エム・ジェイの事例です。
アクセンチュアはコンサルティング事業をしています。
一方でアイ・エム・ジェイは、高いweb制作技術を持つことで有名でした。
この事例で、アクセンチュアはデジタルマーケティングへの分野の強化に成功しています。
⑨カヤック×ガルチ
株式会社カヤックと株式会社ガルチの事例です。
カヤックはECサイト・ネットショップ、求人サイトなど多くのwebサイト制作をしています。
一方でガルチは、スマートフォン向けのゲーム開発をしていました。
この事例で、カヤックはスマートフォン向けゲーム開発やVRゲーム開発の強化に成功しています。
⑩宝印刷×イーツー
宝印刷株式会社と株式会社イーツーの事例です。
宝印刷は有価証券報告書や株主総会招集通知とIRツールの作成や校正をしています。
一方でイーツーは、大学や企業のホームページを作成していました。
この事例で、宝印刷は企業のIRサイトの制作、法定開示情報自動表示の連携を提供する体制を強化しました。
⑪NTTデータ×ネットイヤーグループ
NTTデータとネットイヤーグループの事例です。
NTTデータは音声認識やデータの分析、システム開発など、多くのデジタル事業を手掛けています。
一方でネットイヤーグループは、東京国際空港をはじめ、大手企業のウェブページの作成やリニューアルをしていました。
この事例で、NTTデータはシステム開発に加えて、ネットイヤーグループのデジタルマーケティング力を取り入れて、サービスの拡大に成功しています。
web制作会社でM&Aを成功させるポイント
web制作会社でM&Aを成功させるポイントは、以下の5つです
- M&Aのタイミングを見誤らない
- シナジー効果が期待できる企業に売却する
- 税金対策をしっかりと行う
- 相場を把握する
- 実績や経験が豊富なM&A仲介会社を選ぶ
それぞれ説明します。
M&Aのタイミングを見誤らない
web制作会社でM&Aを成功させるには、タイミングを間違えないようにしましょう。
M&Aの最適なタイミングは以下の4つです。
- 会社の業績が好調
- 経営者の体力が落ちた
- 景気がいい
- 競合他社がM&Aを実施した
売却側の場合、会社の業績が好調なのは買収側からすれば魅力的に見えます。
M&Aが成立して完了するまで1年近くかかるため、M&Aの準備をいつでもできるように動きだしておきましょう。
シナジー効果が期待できる企業に売却する
シナジー効果が期待できる企業に売却するのも、web制作会社のM&Aが成功するポイントです。
シナジー効果が出にくい原因は以下の2つが考えられます。
- 仕事のニーズがないエリアの企業とM&Aを行う
- 異なる業種の企業とM&Aを行う
シナジー効果が出るか判断するには、仕事のニーズのありそうなエリアか入念に調査することが大切です。
M&Aを実施した後の事業計画が、シナジー効果が出て現実的なのか見定めるようにしましょう。
税金対策をしっかりと行う
また、web制作会社のM&Aでも税金対策はしっかり行いましょう。
税金対策の一例として、繰越欠損金の利用が挙げられます。
繰越欠損金とは、法人税を計算するときの所得計算で赤字だった場合、翌年の所得が黒字であれば、赤字分を繰越して翌年の法人税を下げられる制度です。
法人税は所得に対して実効税率が課せられて決まるため、赤字分を繰り越された翌年の法人税は減少します。
M&Aの仲介会社には税理士の資格を持つ専門家がいます。
M&Aを行う際は、税金対策に関しても相談するようにしましょう。
相場を把握する
M&Aの成功には相場の把握も欠かせません。
M&Aのとき、売り手側は売却価格を高くし、買い手側は買収価格を高く見積もるのが相場です。
そこで、実際の相場がどれくらいなのかを把握しておかないと、安く売却されたり高く買収されたりします。
なお、相場を左右する要素は以下の3つです。
- 取引先
- 競合他社の規模
- 従業員のweb制作のスキル
M&Aの相場は、実際にweb制作会社のM&Aに携わった事がことがあるM&A仲介会社が詳しいです。
ぜひ、M&A総研に相談してみましょう。
実績や経験が豊富なM&A仲介会社を選ぶ
M&Aの成功には欠かせないM&A仲介会社は、実績や経験が豊富であることを重視しましょう。
実績や経験以外で、M&A仲介会社を選ぶときの着目点は以下の3つです。
- 弁護士や税理士がいる
- 秘密保持契約を守られる
- 手数料や相談料が適切である
なおM&A総研は、web制作会社のM&Aの実績や経験が豊富です。
相場価格も把握しているので、M&Aを検討している方は相談してみましょう。
web制作会社でM&Aを行う際の注意点
web制作会社でM&Aを行う際の注意点は以下の3つです。
- デューデリジェンスは入念に行う
- 情報漏洩には十分に注意する
- 適正価格で取引を行う
それぞれ説明します。
デューデリジェンスは入念に行う
デューデリジェンスを入念に行うことが重要です。
理由は、先述したように財務諸表では分からない簿外債務を引き継ぐからです。
簿外債務の例として、以下の3つがあげられます。
- 脱税
- 残業代の未払い
- 訴訟リスク
また、シナジー効果があるのかを見定めるのもデューデリジェンスの目的です。
とりわけ財務や税務、ビジネスの項目で入念なデューデリジェンスを行って、将来性があるか判断しましょう。
情報漏洩には十分に注意する
情報漏洩には注意しましょう。
情報漏洩を防ぐために、秘密保持契約書の締結は必須です。
もし情報が漏洩した場合、以下の事態になりかねません。
- M&Aが中断になる
- 従業員が退職する
- 業績が低迷する
なお、情報漏洩が起こりやすいタイミングはM&Aの実施に携わっていない人と会話するときです。
M&Aに携わる方は情報が漏洩しないように、細心の注意を払いましょう。
適正価格で取引を行う
M&Aは売却側と買収側がお互いに納得するように、適正な価格で取引を行いましょう。
適正な取引を行うには、第三者であるM&A仲介会社の助言を得ながら価格交渉をすることが重要です。
価格交渉では、希望する価格にふさわしい根拠となるデータを準備しておくと建設的な話し合いができます。
web制作会社のM&Aは専門家へ依頼しよう!
この記事ではweb制作会社のM&Aに関して、以下を解説しました。
- 業界動向と課題
- M&Aの費用の相場
- 売却側と買収側のメリット・デメリット
- M&Aの流れ
- M&Aの事例
- M&Aを成功させるポイント
- M&Aの注意点
web制作会社を含むIT業界は、今後も市場の成長の動向が上向きであり、業界全体としてM&Aが増加するでしょう。
M&Aでは売却側も買収側も納得した価格になるよう、交渉を入念に行う必要があります。
そのためには、M&A仲介会社を含む専門家を交えてM&Aを進めるのがおすすめです。
M&A総研ではweb制作会社のM&Aの動向に詳しく実績も豊富なため、ぜひ検討中の方はご相談ください。
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M&Aエグゼクティブパートナーズが選ばれる4つの理由
②各業界でのM&A実績が豊富なトップコンサルタントのみ在籍
③オーナー様を第一に考えたM&A仲介サービス
④グループ間のネットワークによる幅広いサービスのご提供
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