新潟県のM&A動向や売却・買収事例は?注意点や仲介会社の選び方も要チェック!
本記事では、新潟県内のM&A市場の最新動向や成功した事例を紹介します。さらに、M&Aにおける注意点やリスク、信頼性のある仲介会社を選ぶための方法もご紹介します。新潟県でのM&Aに興味を持つ方々にとって、戦略的なM&Aを行う情報源となるでしょう。
目次
新潟県の産業とM&Aの動向
まずは、新潟県でM&Aを行う際に重要となる以下の2点について解説します。
- 新潟県の産業
- 新潟県のM&Aの動向
新潟県の産業
新潟県では食品業、製造業、建設業が盛んです。
食品業では、お米の産出額で全国1位の農業王国であり、出荷額・酒造数も全国第1位となっています。
また、製造業の動向としては、地域の特色を生かした地場産業が集積しており、精密加工や金属プレスなども全国有数の地位を確立しているでしょう。
建設業では、東西地域を繋ぐ結節点の役割も担っており、建設業の事務所数も全国第2位となっています。
近年の動向として、創業100年以上の老舗企業や、IT・情報通信の企業も活躍しています。
新潟県のM&Aの動向
新潟県のM&Aの動向として、後継者不足が挙げられます。
後継者不在のまま対策を行わなければ、企業は廃業となり、地域経済へのダメージも大きくなるでしょう。
特に製造業の動向として、事業所数や従業員数の減少が進んでいます。
製造業における事業者数の減少の対策として、M&Aなどが挙げられるでしょう。
後継者不在の改善方法として、新潟県では第三者に対する事業承継が行われています。
今後の動向として、第三者にM&Aを行うことで、事業存続ができるでしょう。
新潟県のM&Aを行うメリットとデメリット
売却側
新潟県でM&Aを行う際のメリット・デメリットに関して売却側の目線で解説視していきます。
メリット
売却側のメリットとしては、以下の5つが挙げられます。
- 事業承継問題が解決する
- 売却によって、現金や株式が手に入る
- 企業の存続と発展が期待できる
- 従業員の雇用が守られる
- 主力事業に注力できる
第三者に事業を譲渡・売却することで、廃業を防ぎ、事業を継続できます。
また、全ての資産を引き継ぐことで、従業員の雇用も守れるというメリットも生まれます。
M&Aによって、買い手企業とのシナジー効果が期待でき、事業の更なる成長・発展を実現することができるでしょう。
デメリット
また、売却側のデメリットとしては、以下の5つが挙げられます。
- 売却益の税金がかかる
- 経営に関する権限が小さくなる
- 取引先との関係が悪化する可能性がある
- 買い手業者が見つからない可能性がある
- 会社に価値がつかない可能性がある
自社を買い取ってくれる企業がそう簡単に見つかるとは限りません。
仲介会社などを利用し、自社にとって最適な買い手を見つけましょう。
また、思っていたほど価値がつかない可能性もあります。
将来的な価値をアピールできるよう、自社の強みをしっかり把握しておきましょう。
買収側
新潟県でM&Aを行う際のメリット・デメリットに関して買収側の目線で解説視していきます。
メリット
買収側のメリットとしては、以下の6つが挙げられます。
- 生産の効率化を実現できる
- 事業の多角化が狙える
- シナジー効果が期待できる
- 節税効果がある
- 迅速な事業展開ができる
- 規制・外国市場へ参入できる
M&Aを実施することによって、一から事業を生み出すより、時間やコスト、失敗するリスクを大幅に削減できるというメリットがあります。
また、収益の安定化やリスクの分散、シナジー効果を実現できます。
デメリット
また、買収側のデメリットとしては、以下の5つが挙げられます。
- 投資以上の利益を出せない可能性がある
- シナジー効果が見込めない
- 優秀な人材が辞めてしまう可能性がある
- 債務も引き継がなければいけない
- 「のれん」の減損処理が発生するリスクがある
M&Aを行ったとしても、期待通りの利益を生み出せない可能性もあります。
また、売り手側・買い手側の従業員間で待遇や評価に差が出てしまったりすると、売り手側の優秀な人材が辞めてしまう可能性もあるでしょう。
新潟県でM&Aを行う基本的な方法と流れ
新潟県でM&Aを行う基本的な方法と流れは以下の通りです。
- M&Aの検討・専門家への相談
- M&A売却価格・条件・課題などを検討
- 交渉相手を選ぶ
- 秘密保持契約の締結
- 相手企業との交渉開始
- 基礎情報開示
- デューデリジェンス実施
- 最終契約締結
- クロージング
①M&Aの検討・専門家への相談
まずは、専門家と相談しながら、M&Aの方向性や目的を決めていきましょう。
M&Aが実際に進行すると通常の業務とM&Aに関する業務が発生し、M&Aの目的があやふやになってしまいます。
M&A目的や方向性が定まっていないまま、交渉に進んでしまうと、コストやリスクの評価がいいかげんになってしまいます。
「自社にとってM&Aが適した選択であるか」も検討しましょう。
また、M&Aによる第三者承継を検討している場合、親族承継などと比べてM&Aを選択する理由を改めて見直しましょう。
その支えとして、専門的な知識を持った専門家に相談することがおすすめです。
②M&A売却価格・条件・課題などを検討
続いて、M&Aの方法・戦略・課題・売却価格などを検討します。
この際、買い手側は、企業概要書を作成しましょう。
売り手は、M&A後の従業員の待遇などを考慮し、ある程度の条件が合う売却先を考えています。
売り手の希望売却先となるよう、企業概要書を作成しておきましょう。
③交渉相手を選ぶ
売り手は、案件の概要書を作成し、買い手企業候補に提示します。
自社がM&Aを希望しているという情報が外部に漏れてしまうと、株価上昇などの環境変化によってM&A交渉が難しくなってしまったりする恐れがあります。
そのため、企業名が特定できないような形で作成しましょう。
また、買い手は、仲介会社を通して提示される概要書や独自の調査をもとに、売却企業を探します。
得られる限りの情報をもとに、交渉相手を絞り込みましょう。
④秘密保持契約の締結
次に秘密保持契約を締結しましょう。
秘密保持契約とは、自社がM&Aの検討・交渉を行っている情報を漏洩させない約束をする契約です。
さらなる交渉に進むためには、より具体的で詳細な情報を知ることが必要があります。
秘密保持契約を締結することで、内部情報を交換することができるでしょう。
情報漏えいを防ぐためにも、M&A専門家や相談先と秘密保持契約を締結しましょう。
⑤相手企業との交渉開始
次に、トップ面談を行いましょう。
トップ面談とは、M&Aを行う企業の経営者同士がM&Aの面談を行うことです。
この際、売り手は、自社にとって不利な情報であったとしてもきちんと譲受候補先に伝えることが重要です。
買い手が不信感を抱かないようにしっかりと情報を伝えるようにしましょう。
⑥基礎情報開示
概要書を介してアプローチしてきた買い手企業に対しては、基礎情報を開示しましょう。
買い手側が入札方式での交渉を選択する場合は、IMと合わせて入札に関する資料も提示します。
概要書を介さずに買い手側のアプローチで交渉が開始される場合は、情報開示も交渉次第です。
買い手側からは買収内容の提案書や開示を依頼する資料のリストなどが提示され、必要に応じてヒアリングの申し入れなども行われます。
⑦デューデリジェンス実施
次にデュデリジェンスを実施しましょう。
デューデリジェンスとは企業監査です。
M&Aを行った場合、対象企業のすべての権利・義務を引き継ぎます。
つまり、債務や社内トラブルなども引き継いでしまう可能性があるでしょう。
このようなリスクを回避するためにも、買い手側はデューデリジェンスを徹底的に行う必要があります。
相手企業を熟知するためにも、できるだけ多くのデューデリジェンスを実施する方が良いでしょう。
⑧最終契約締結
次にM&Aの契約内容を確定する最終契約締結を行います。
最終契約書は法的拘束力を持ちます。
つまり、一度、締結すると変更できないので、最終契約締結は慎重に行うようにしましょう。
万が一、M&Aの条件と異なる場合、M&Aの交渉自体を破棄することも一つの手段です。
⑨クロージング
最後にクロージングを実施します。
クロージングではさまざまな混乱が生じることがあります。
クロージングの計画書を事前に作成しておくことで、スムーズにクロージングを進めることができるでしょう。
クロージングが実行されると、M&Aの手続きは完了です。
新潟県のM&Aの売却・買収成功事例
新潟県のM&Aの売却・買収事例は以下の通りです。
- 亀田製菓とマスヤのM&A事例
- リオン・ドールコーポレーションとカワマツのM&A事例
- 綿半ホールディングスと夢ハウスのM&A事例
- 泉州電業と北越電研のM&A事例
- 極東開発工業と北陸重機工業のM&A事例
亀田製菓とマスヤのM&A
株式会社マスヤが、亀田製菓株式会社と資本業務提携契約をした事例です。
株式会社マスヤは、亀田製菓より米製造技術や営業、マーケティンングのノウハウを享受することで、米製菓の成長が図れます。
また、亀田製菓は、生産余力を活かしたOEM生産や営業分野におけるブランド力の向上を目的としている事例です。
今後の動向として、協力体制を構築することで、双方の企業価値を高めることができるでしょう。
リオン・ドールコーポレーションとカワマツのM&A
株式会社リオン・ドールコーポレーションが、株式会社カワマツに株式譲渡した事例です。
株式会社カワマツが、新潟県に展開するフードセンター8店舗の株式を譲り受け、新潟県内のドミナント化を進めます。
今後の動向として、地域に密着した商品およびサービスの提供と物流の効率化を図ります。
綿半ホールディングスと夢ハウスのM&A
綿半ホールディングス株式会社が、株式会社夢ハウスの全株式を取得した事例です。
今後の動向として、戸建木造住宅のフランチャイズ事業の経営資源や仕入調達力を相互活用することにより、綿半グループの更なる企業価値向上を図ります。
泉州電業と北越電研のM&A
泉州電業株式会社が、株式会社北越電研の全株式を取得した事例です。
泉州電業は、ロボットケーブル・各種電線・ケーブルなどの電線総合商社です。
北越電研は、産業機械向け制御装置および制御盤の製造・販売会社です。
今後の動向として、泉州電業は、多様化するユーザーニーズに応え、従来の電線販売に留まらず、関連する制御装置などの受注・販売をさらに推進させるでしょう。
極東開発工業と北陸重機工業のM&A
極東開発工業が、北陸重機工業の全株式を取得し、子会社化した事例です。
北陸重機工業は、新潟県で、鉄道車両の製造を行う会社です。
今後の動向として、鉄道車両の製造に共通するものづくりに関するシナジーを創出し、事業を拡大・発展を目指すでしょう。
新潟県のM&Aを行うときはサポートを受けるのがおすすめ
新潟県でM&Aを行う際のサポートを受ける方法としては、以下の3つが挙げられます。
- M&Aの経験と知識が豊富なM&A仲介会社に相談する
- 金融機関に相談する
- 公的支援機関に相談する
M&Aの経験と知識が豊富なM&A仲介会社に相談する
新潟でM&Aを行う際は、M&Aの経験と知識が豊富なM&A仲介会社に相談する方法があります。
M&Aを行うメリットとしては以下の通りです。
- アドバイスだけでなく支援も受けられる
- M&Aをスムーズに進められる
- 相手先の紹介や見極めをしてもらえる
M&A仲介会社は、買い手と売り手の間で、中立的な立場でサポートしてくれます。
そのため、M&Aをスムーズに進められます。
金融機関に相談する
新潟でM&Aを行う際は、金融機関に相談する方法があります。
金融機関は融資先も多く、M&Aの案件情報が集まっています。
金融機関にM&Aを相談するメリットは、以下の通りです。
- 幅広い案件情報を持っている
- M&Aの全体フローを相談できる
- 自社が買い手企業であれば、融資を受けられる
金融機関に相談する際は、M&Aに詳しくない担当者もいるので注意してください。
公的支援機関に相談する
新潟でM&Aを行う際は、公共支援機関に相談する方法があります。
代表的な公共機関は以下の4つです。
- 新潟県事業承継・引継ぎ支援センター
- 新潟県よろず支援拠点
- 新潟県信用保証協会
- 新潟商工会議所
新潟県事業承継・引継ぎ支援センター
新潟県事業承継・引継ぎ支援センターは、国が設置した事業承継に関する支援機関です。
M&Aに関しては、以下のようなサポートを実施しています。
- 買い手企業とのマッチング支援
- 後継者バングによるマッチング支援
- 登録機関などによるサポート
金融機関や士業の専門家、民間M&A事業者とも連携しているので、必要な場面で紹介してもらえるでしょう。
新潟県事業承継・引継ぎ支援センターは、相談無料なので、気軽に相談してみるのも1つの方法です。
新潟県よろず支援拠点
新潟県よろず支援拠点は、中小企業の経営支援を行うために設置された機関です。
新潟県よろず支援拠点で相談できる範囲には、事業継承も含まれます。
新潟県信用保証協会
新潟県信用保証位協会は、創業者や中小企業者などの事業者に対する金融の円滑化を図ることを目的として設立された公的機関です。
中小企業の皆さまが金融機関から事業資金を借り入れるとき、公的な保証人となって借入の道を広げ、金融の円滑化を通じて中小企業の支援をしてくれます。
新潟商工会議所
新潟商工会議所では、事業承継に必要な準備ができているかなど簡易的な診断も行ってくれる機関です。
新潟商工会議所では、組織・経営・財産の3つを点数化し、評価してもらえるサービスもあります。
商工会議所の会員であれば、無料で相談できます。
新潟県のM&A仲介会社の選び方
新潟県のM&A仲介会社の選び方としては以下の通りです。
- ①取り扱っている案件の規模が合うかどうか
- ②手数料・報酬体系
- ③相手企業へのアプローチ方法
- ④地域や専門性・業種の強み
①取り扱っている案件の規模が合うかどうか
M&A仲介機関によって、取り扱うM&Aの買収価格の規模が異なるので、案件規模が合うM&A仲介機関に依頼する必要があります。
買収価格の目安は以下の通りです。
数百万円~数千万円 | ウェブサイト売買、店舗売買の仲介会社等 |
数十億円~数百億円 | 銀行、証券等 |
数百億円以上 | 大手投資銀行等 |
取り扱う案件規模により、情報やM&Aアドバイザーの能力、営業スタイルも異なります。
そのため、どれくらいの規模の案件を扱っているか、事前に調べるようにしましょう。
②手数料・報酬体系
M&A仲介業者を選ぶ際は、手数料・報酬体系を把握するようにしましょう。
M&Aを進める過程においては、3回手数料が発生する場面があります。
- 仲介会社と専任契約を結ぶ時(着手金)
- 候補先企業と基本合意が締結された後(中間報酬)
- M&Aの締結が完了した際(制約手数料)
企業の財務や資産内容によって、同じ成約価格であっても発生する手数料が異なります。
売り手企業は、費用面を考慮した上で仲介会社に相談するようにしましょう。
③相手企業へのアプローチ方法
相手企業へのアプローチ方法は、以下の2つです。
- 同時並行アプローチ
- 1社ずつアプローチ
同時並行アプローチとは、同時並行で複数の買い手候補企業にアプローチし交渉を進め、最も相性と条件が合う相手先を探す方法です。
また、1社ずつアプローチする方法とは、選定した買い手候補企業1社にアプローチします。
その1社とのみ交渉を進め、条件が合わなければ、また次の1社にアプローチして、条件が合う会社が出てくるまで探す方法です。
④地域や専門性・業種の強み
M&Aを行う際、成立させるには会計、財務、税務、法律などの専門知識が要求されます。
しかし、専門性がない仲介会社に依頼してしまうと、M&A成立後に思わぬリスクが生じてしまう可能性があるでしょう。
また、専門性のみならず、M&A仲介会社の営業力や情報力も重要です。
したがって、売却希望および買収希望の会社の情報をどれだけ持っているかチェックしておきましょう。
新潟県でM&Aを行う上での成功させるポイント
M&Aを成功させるポイントは以下の通りです。
- 希望を早い段階で仲介会社に伝える
- 自社への理解を深める
- デュデリジェンスをしっかり行う
- 経営人同士で良好な関係を築き上げる
- 従業員との良好な関係を築き上げる
売却側
売り手側は、事業承継問題を解決する手段としてM&Aという選択肢が出た場合、早めに動き出すようにしましょう。
M&Aは、買い手候補が見つかりやすいタイミングがあります。
決断が遅れてしまうことで、相手先を選ぶ余裕もなく、悪い条件で会社を譲渡・売却せざるを得ないということにもなりかねません。
また、自社の強み、課題、技術、従業員の状況など、会社のマイナスな面も含め
また、譲渡価格をいくらにするのか決めておくこともポイントです。
デューデリジェンスが行われる際は、誠実な対応しましょう。
また、幹部社員への開示のタイミングは、事前に新旧経営者で十分に相談して対応しましょう。
買収側
買い手側は、まずM&A仲介会社に買収ニーズを伝えましょう。
また、M&Aの目的、買収したい企業、どんな社風の企業であれば自社にマッチするかということを認識しておきましょう。
デューデリジェンスは最も重要なプロセスですが、徹底的に調べようとするときりがありません。
買い手側企業として必要と思われる調査を実施するようにしましょう。
また、買い手企業だからといって、偉そうな態度は禁物です。
M&A成立後も、新旧の経営者同士で協力することが必要なので、良好な人間関係を構築していきましょう。
新潟県でM&Aを行うときはM&A専門家に相談しながらすすめよう
本記事では、新潟県のM&A動向や売却・買収事例、M&Aを行う基本的な方法についてご紹介しました。
新潟県でM&Aを行う際は、M&Aの専門家に相談しながら進めましょう。
その際、本記事で紹介したM&A仲介会社の選び方をしっかりチェックしておきましょう。
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