英会話教室・語学学校のM&Aを徹底チェック!動向・事例・メリットは?
英会話教室・語学学校ではM&Aが盛んにおこなわれています。
近年は英語をはじめとした外国語の需要が高まっており、様々な企業が参入してきています。英会話教室・語学学校業界で差別化を図り、市場で生き残るためにM&Aを活用してみましょう。
目次
英会話教室・語学学校のM&A
英会話教室・語学学校業界のM&Aについて解説します。
英会話教室・語学学校の業界の特色とは?
英会話教室・語学学校業界は、以下のように分類されます。
- 英会話教室:個人や少人数で英会話のレッスンを受講する教室
- 語学学校:外国語を学ぶために設立された海外の学校
近年では、インバウンド増加・英語をはじめとした外国語需要増加などに伴い、英会話教室・語学学校業界に参入する異業種が多くみられています。
また、外国語を学ぶためのゲーム、ソフトウェアなど、英会話教室や語学学校に通わずとも外国語を学べるツールが多く登場しています。
英語をはじめとした外国語を学びたいという需要に対応するための動向が、さまざまな部分でみられています。
英会話教室・語学学校のM&Aを行う目的
英会話教室・語学学校業界のM&Aを行う目的は、以下の通りです。
- 人材やノウハウ獲得のためのM&A
- 今後の需要対応のためのM&A
- 後継者問題解決のためのM&A
英会話教室や語学学校の需要が増加しているといっても誰でも講師を務められるわけではなく、語学スキルを持った人材が必要です。そのような語学スキルを持った人材が不在では、新規で英会話教室・語学学校の需要増加に対応するには相当の時間と労力がかかります。そのため、現役で活躍している外国語講師や先生をM&Aで獲得して育成時間を省略することで、コストをかけずに事業を回す・はじめるといった動向がみられています。
また、英会話教室・語学学校の後継者問題を解決するためにM&Aを実施する企業も多くみられています。M&Aでは現在の経営者に代わって第三者の個人が経営者となるパターンや、大手企業の傘下に入って事業の経営をしてもらうパターンなどがあります。
英会話教室・語学学校のM&A動向と課題
英会話教室・語学学校業界のM&A動向と課題としては、競争の激化が挙げられます。
需要が高さから多くの企業が参入してくるため、いかにして英会話教室・語学学校業界を生き残るのか、他社と違うサービスを提供できるかが鍵となっています。既存の英会話教室・語学学校業界の企業であっても、その企業同士がM&Aを実施してノウハウ・サービスを共有するといった動向も見られています。
英会話教室・語学学校のM&Aのメリット・デメリット
英会話教室・語学学校業界のM&Aのメリット・デメリットについて解説します。
メリット
売り手側
- 後継者問題の解決
- 従業員の雇用維持
- 売却益の獲得
売り手側のM&Aメリットは上記の通りです。
M&Aでは後継者問題の解決ができます。M&Aで大手企業の傘下に入ったり、第三者の個人を新たな後継者として迎えたりして、企業の経営を続けられます。経営が続くと同時に、そこに従事する従業員の雇用維持も可能となります。
後継者を探す際は、仲介会社をはじめとした専門家にマッチングを依頼し後継者候補を探す方法や、経営者の子供を後継者候補として育成する方法があります。
M&Aで事業を売却することで、経営者は売却益を獲得できます。したがって、経営者引退の資金であったり、新事業を始める際の資金に活用したりできます。
買い手側
- 事業規模の拡大
- 自社の弱みの補強
買い手のM&Aメリットは上記の通りです。
M&Aで買収をすることで、買収した教室を活用したり既存の生徒を自社に取り込んだりできます。遠方エリアの教室や学校であれば、事業エリア拡大による顧客増加にも期待できます。
また、M&Aで自社の弱みを補強することも可能です。自社の弱みをカバーできる要素を持つ会社を買収したり提携して、相互に事業基盤を補完したり高めたりします。
デメリット
売り手側
- 交渉相手が見つからない可能性
- 従業員の離職リスク
売り手側のM&Aデメリットは上記の通りです。
M&Aの交渉相手が見つからない可能性については留意しておきましょう。M&Aは業界の動向(再編時期など)の状況によっては、交渉相手がいなかったり、交渉できても価格が低かったりします。いつM&Aを実施してもいいように、M&Aの準備・動向は怠らないようにしましょう。
従業員の退職リスクにも注意が必要です。M&Aで大手企業の傘下に入る場合、従業員の労働環境や雇用条件に変更が生じます。これにより従業員が負担を抱え、最終的に退職してしまう可能性が否めません。M&A実施の際は従業員への配慮や説明を怠らないようにしましょう。
買い手側
- リスク承継の可能性
- 最適な相手が見つからない可能性
買い手のM&Aデメリットは上記の通りです。
デューデリジェンスを入念に実施しないと、売り手企業のリスク(簿外債務・社内トラブル)を承継してしまうおそれはあります。そのため、デューデリジェンスに特化した士業専門家等に依頼をして、リスクを見逃さないように努める必要があります。
また、時期によっては最適なM&A交渉相手が現れない可能性があります。焦ってM&Aに失敗しないよう、最適な相手が現れるまでM&A動向を進めたり、事業計画を見直したりしてみましょう。
英会話教室・語学学校のM&A相場
英会話教室・語学学校業界のM&A相場について解説します。
買収価格
結論として、英会話教室・語学学校のM&A相場は一概にこれくらいと提示できません。これは英会話教室・語学学校のM&A事例の取引価格が公表されていないこと、教室・語学学校に応じて事業内容や規模感が異なったりするため比較が困難であることが理由として挙げられます。
売却価格
売却価格同様、英会話教室・語学学校のM&A相場価格は一概には提示できません。
しかし、マッチングサイトを確認してみると、小規模の英会話教室・語学学校の場合では数百万円から数千万円の価格帯で取引を希望する企業が多いとされています。売却価格を決定する際は、仲介会社をはじめとした専門家にある程度の相場を相談したり、マッチングサイトの価格を参考にしてみるとよいでしょう。
英会話教室・語学学校のM&A相談先
英会話教室・語学学校業界のM&A相談先について解説します。
①顧問税理士・公認会計士
M&Aの相談先として、顧問弁護士・会計士が挙げられます。
顧問弁護士・会計士は主に買収側のデューデリジェンスの際に依頼するケースが多く、会計士は財務デューデリジェンス、税理士は税務デューデリジェンスを実施します。デューデリジェンスが甘いとM&A実施後にリスクを承継する可能性があるため、実績がある士業専門家に依頼するようにしましょう。
弁護士や会計士はあくまで財務・税務の専門家であり、法律問題やM&Aの知識に長けているとは限らないため、内容によっては弁護士や仲介会社をはじめとした専門家へ相談をする必要があります。
②商工会議所
商工会議所にM&Aの相談をする手段があります。
商工会議所は中小企業向けの経営について相談を受け付けており、業務経験は豊富であるため頼れる相談先といえます。特に中小企業同士のM&Aの際に疑問がある場合、相談をしてみるとよいでしょう。
商工会議所では経営者向けのセミナーを開催していることがあるため、活用してみるのもよいでしょう。
③事業承継・引継ぎ支援センター
事業承継・引継ぎ支援センターでは、その名の通り事業承継についての相談ができます。
後継者の育成や不在で問題を抱えている場合、相談業務やマッチング支援業務を受けられます。士業専門家がチームとなってサポートしてくれるため、非常に充実した支援を受けられます。事業承継や後継者問題で悩んでいる中小企業は、積極的に活用してみましょう。
事業承継・引継ぎ支援センターは、各都道府県に設置されています。
④金融機関
メガバンクと呼ばれる金融機関でもM&A相談をすることができます。
メガバンクは主に大企業向けのM&A支援業務のほか資金援助業務も行っているため、「資金面に悩みがあるけどM&Aがしたいという」大企業は積極的に相談してみるとよいでしょう。
メガバンク以外の地方の金融機関でもM&A相談を受け付けている場合があるため、一度取引のある金融機関に相談してみるのも手です。M&Aの内容が複雑であったり規模感が大きかったりすると、外部の仲介会社というような専門家にM&A案件を依頼するケースがあります。
⑤M&Aの専門家・仲介会社
仲介会社をはじめとした専門家に相談をしてみる手段があります。
仲介会社であればM&Aの基本的な知識や動向からマッチング支援、実際の交渉、デューデリジェンスや企業価値算出、M&A実施後の動向支援などさまざまな支援を受けられます。
はじめてM&Aを実施する企業の場合は、M&Aについて包括的に支援をしてくれる仲介会社に相談してみるとよいでしょう。仲介会社によって業務内容や得意な業種が異なるため、英会話教室・語学学校のM&Aが強い相手に相談するようにしましょう。
英会話教室・語学学校のM&A成功事例8選
英会話教室・語学学校業界のM&A成功事例について解説します。
①レアジョブ×ボーダーリンク
最初に紹介する事例は、レアジョブ×ボーダーリンクのM&A事例です。
- 買収側:レアジョブ(事業内容:マンツーマンのオンライン英会話)
- 売却側:ボーダーリンク(事業内容:外国語講師の派遣・支援事業)
- 実施目的:文教事業の拡大・顧客基盤や経営資源の効率化を図る
②ビジネス・ブレークスルー×ブレンディングジャパン
続いて紹介する事例は、ビジネス・ブレークスルー×ブレンディングジャパンのM&A事例です。
- 買収側:ビジネス・ブレイクスルー(事業内容:遠隔型マネジメント教育事業)
- 売却側:(事業内容:インターナショナルスクール運営事業)
- 実施目的:教育プログラムの充実化を図る
③ダイナミック・ビジネス・カレッジ×京進
3つ目に紹介する事例は、ダイナミック・ビジネス・カレッジ×京進のM&A事例です。
- 買収側:ダイナミック・ビジネス・カレッジ(事業内容:)
- 売却側:京進(事業内容:日本語学校運営会社)
- 実施目的:双方の経営資源の活用を図る
④ベネッセ×ミネルヴァ
4つ目に紹介する事例は、ベネッセ×ミネルヴァのM&A事例です。
- 買収側:ベネッセ(事業内容:教育・介護事業)
- 売却側:ミネルヴァ(事業内容:首都圏・関西圏向けの子供向け英語教室)
- 実施目的:子供向け教育教材のノウハウ獲得・充実のため
⑤レアジョブ×リップル・キッズパーク
5つ目に紹介する事例は、レアジョブ×リップル・キッズパークのM&A事例です。
- 買収側:レアジョブ(事業内容:オンライン英会話教室事業)
- 売却側:リップル・キッズパーク(事業内容:子供専門オンライン英会話事業)
- 実施目的:事業領域拡大と企業価値向上のため
⑥城南進学研究社×アイベック
6つ目に紹介する事例は、城南進学研究社×アイベックのM&A事例です。
- 買収側:城南進学研究社(事業内容:子供から大人の総合教育事業)
- 売却側:アイベック(事業内容:英会話スクール事業)
- 実施目的:幅広い年齢層をカバーする総合教育を目指すため
⑦城南進学研究社×Trester
7つ目に紹介する事例は、城南進学研究社×TresterのM&A事例です。
- 買収側:城南進学研究社(事業内容:子供から大人の総合教育事業)
- 売却側:Trester(事業内容:英語学童保育事業)
- 実施目的:双方の事業規模拡大のため
⑧NOVA HD×全研本社
最後に紹介する事例は、NOVA HD×全研本社のM&A事例です。
- 買収側:NOVA HD(事業内容:スクール運営事業)
- 売却側:全研本社(事業内容:英会話スクール事業)
- 実施目的:売却側の収益性悪化に伴い経営資源の集中を図るため
英会話教室・語学学校でM&Aを成功させるための注意点
英会話教室・語学学校業界でM&Aを成功させるための注意点について解説します。
M&Aの目的を明確にする
M&Aの目的の明確化は必ず行いましょう。
目的を明確化しないとM&A実施そのものが目的となってしまい、本来M&Aによって受けられるメリットが発揮されなかったり、コストだけがかかったりして結果的に失敗に終わるケースが想定されます。
なぜM&Aを実施するのか・目的達成のための動向は何か・どのようなM&Aスキームを選択すべきかなど、M&A実施に当たっては目的とその過程・動向までも明確にしておきましょう。目的確立が難しい場合は、M&A専門家に相談してヒントを得るのが良いでしょう。
シナジー効果を見込める取引先を選ぶ
M&Aではシナジー効果が生じる相手を選択するようにしましょう。
シナジー効果が生じれば事業規模が拡大したり、技術やノウハウを強化したりして、結果的に売上増加につながります。しかし、うやむやにM&Aを実施してもシナジー効果が生じることはありません。
まずは自社に足りない要素は何か・それを補う会社はどのようなものがあるかを入念に検討し、M&A仲介会社やアドバイザーなどの専門家に相談してみるとよいでしょう。
M&Aの専門家や仲介会社に相談しながら進める
ここまで何度も先述しましたが、M&A実施の際はM&A専門家・M&A仲介会社への相談は欠かせません。
特にはじめてのM&Aの場合は、専門家への相談は必要不可欠といえます。M&Aを実施するには、業種のM&A動向の把握や計画・目的の確立はもちろん、企業価値算出やデューデリジェンス、各種契約書の作成などの専門知識が問われます。
M&A専門家・M&A仲介会社であればこれらを包括的に支援してくれるため、M&A動向に不安がある場合は積極的に専門家へ相談をしましょう。
専門家への相談が、M&A成功のポイントの1つといえます。
英会話教室・語学学校のM&A相談は専門家がおすすめ!
英会話教室・語学学校のM&A相談はM&A専門家・仲介会社がおすすめです。
M&A仲介会社をはじめとした専門家へ相談をすれば、スムーズにM&Aを実施できます。M&Aは適切な時期を逃すと交渉相手が見つからないケースがありますが、M&Aの知識がない方ではスムーズな実施は困難です。
はじめてのM&Aの時こそ専門家・仲介会社の力を借りて、少しでもM&Aの成功率を上げられるようにしましょう。
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